はやぶさiとは

小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)

はやぶさのイメージ 「はやぶさ」(MUSES-C)は、小惑星探査を目的に開発された探査機です。その目的は、小惑星までイオンエンジンを使った飛行を行い、自律的に小惑星に近づき、その表面から、物質のサンプルを持ち帰ること。小惑星は惑星が誕生するころの記録を比較的よくとどめている天体で、この小惑星からサンプルを持ち帰る技術(サンプル・リターン)が確立されれば、「惑星を作るもとになった材料」や「惑星が誕生するころの太陽系の様子」などについての手がかりが得られるのです。

2003年5月に打ち上げられた「はやぶさ」は、2005年「イトカワ」に到着し、科学観測を実施。その後、2010年6月13日に地球へ帰還、7年間の使命を全うしました。イトカワへのタッチダウン失敗やエンジン停止、通信断絶、3年間の帰還延期 など、数々のトラブルを乗り越えた「はやぶさ」。60億kmもの距離を飛び続けた510㎏の小さな体を支えたのは、リーダーの想い、科学者の夢、技術者の意地、日本人の希望でした。そして、小惑星からのサンプルリターン成功という世界初の偉業。「はやぶさ」の成功は、世界の宇宙開発の歴史に名を刻むと共に、小惑星探査という新たな時代を切り拓いたのです。


日本の力が起こした奇跡

今だからこそ、「はやぶさ」の起こした奇跡を、「はやぶさ」を生み出した日本の力を伝えたい。2010年6月13日、小惑星探査機「はやぶさ」は7年間の旅の末、大きな流れ星となりました。その「はやぶさ」の長く困難な旅路を知り、「はやぶさ」を支えた人々の想いや日本の力をお伝えする場所。それが「はやぶさi」です。精巧な「はやぶさ」の模型、本物の「ミネルバ」、そしてプロジェクトメンバーのインタビュー。この場所でしか体験できない「はやぶさ」をぜひお楽しみください。

的川泰宣先生からのメッセージ

JAXA 宇宙科学研究所 名誉教授・技術参与。NPO法人「KU-MA(子ども・宇宙・未来の会)」会長。1942年 広島県出身。

川口淳一郎先生からのメッセージ

JAXA 宇宙科学研究所 宇宙航行システム研究系教授。同研究主幹。工学博士(東京大学、1983年)。1955年 青森県出身。